日本関節運動学的アプローチ(AKA)医学会 第45回学術集会 会長
この度、「第45回日本関節運動学的アプローチ(AKA)医学会 学術集会」の学会長を拝命いたしました。本学術集会は「AKA-博田法の未来をともに築く:最新の仙腸関節治療技術の修得、医学会とPT,OT会の連携強化」をメインテーマとし、2025年11月2日(日)に東京都医業健康保険組合会館(新宿区)にて開催いたします。
AKA-博田法は、関節の機能障害、特に近年注目される「仙腸関節(骨盤の関節)」の機能障害から生じる痛みやしびれに対し、非常に有効な診断・治療手技です。しかし、その手技の繊細さから「修得が難しい」というイメージを持たれているかもしれません。
折しもコロナ禍では研修会の中止が相次ぎ、技術を学ぶ機会が限られてしまいました。そのような状況下でも、創始者である博田先生は研究を続け、より分かりやすく効果的なAKA-博田法の修得方法を模索されてきました。
本学術集会ではその成果を踏まえ、「仙腸関節機能障害の診断と治療」をテーマとする技術講習会をメインに据えました。初心者から経験者まで、あらゆるレベルの方に最新の知識と技術を修得していただけるよう、レベル別のプログラムをご用意しております。
さらに、患者さん中心の質の高い医療を実現するには、私たち医師、歯科医師、理学療法士、作業療法士の連携強化が不可欠です。先日実施した全会員へのアンケート調査では、連携を望む多くの声と共に、臨床現場での切実な課題も明らかになりました。本学術集会のシンポジウムは、そうした皆様の声に正面から向き合うものです。アンケート結果の分析を共有し、地域単位の合同勉強会の創設など、未来に向けた具体的なアクションプランを提案・議論いたします。皆様と共にAKA-博田法の未来を築く、活発な議論の場となることを期待しております。
私自身、AKA-博田法を主体とするクリニックを開業し12年が経ちますが、仙腸関節が原因の痛みに苦しみながらも、的確な診断や治療を受けられていない患者さんが未だに多くいらっしゃると感じています。AKA-博田法は、画像診断だけでは説明のつかない腰痛などを、自信をもって診断・治療する道を開いてくれます。これまで原因不明だった症状が改善に向かうことは、医療従事者にとって最大の喜びではないでしょうか。
この学術集会が、初めてAKA-博田法に触れる先生方にとっては、その可能性を知る素晴らしいきっかけとなることを願っております。そして、日々研鑽を積まれている先生方には、博田先生が研究を重ねられた最新の、より分かりやすく効果的なAKA-博田法を修得していただくことで、臨床の幅をさらに広げる一助となると確信しております。皆様の学びが、一人でも多くの患者さんの苦しみが和らぐことに繋がりますことを、心より願っております。
最後に、コロナ禍という困難な状況の中、学会運営にご尽力いただき、本会へと繋いでくださった前任の田中忠蔵会長に心より感謝申し上げます。
日本関節運動学的アプローチ(AKA)医学会 第45回学術集会
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