第46回 日本関節運動学的アプローチ(AKA)医学会学術集会 会長
第46回日本AKA医学会学術集会のホームページをご覧いただきありがとうございます。本学会長を拝命しました三橋 徹です。どうぞよろしくお願いいたします。
本学会はテーマをシンプルに“AKA-博田法をつなぐ”にしました。本学会が、AKA-博田法と世の中をつなぐ、新しく学ぶ人につなぐ、医学会、PT・OT会の会員をつなぐことで、AKA-博田法の普及を通じて、世の中の困っている患者さん方が幸せになる一助となれば幸いです。
招待講演に他分野の学びをという趣旨で、国際オーソモレキュラー医学会で殿堂入りを果たされた溝口徹先生に“痛みに対する栄養アプローチ”についてご講演をいただきます。AKA-博田法は有効だが反復する慢性疾患や、疾患の発生に関わる大きな要因、予防についてお話を伺えるものと楽しみにしております。
午後からの講演1では、上級指導医で当医学会の新しい理事長、矢倉久嗣先生に“AKA-博田法の指導法の進歩”のご講演をいただきます。日頃AKA-博田法の習得に苦労している私たちに技術のコツを伝授していただき指導医・指導者をつなぐことで、より多くの患者さんが笑顔になるものと確信しております。
講演2では、副理事長の岡崎達司先生に、“仙腸関節機能障害の診断と評価”のご講演をいただきます。AKA-博田法の治療では仙腸関節機能障害の治療が最も重要と言って過言ではありません。そして、そこに欠くことができないのが診断と評価です。そのためには、博田節夫先生が発見された仙腸関節や椎間関節の副運動の触知が必要ですが、私たちにはそこが難しいと言ってよいのではないでしょうか。岡崎先生にその解説をしていただきます。
シンポジウムでは、AKA-博田法・ANTの魅力と伝承をテーマに、住田憲祐先生、柴田敏弥先生、PTの伊藤浩一先生、OTの前田智秀先生にご講演をいただきディスカッションをいたします。
また一般演題も募集します。奮ってご参加ください。
皆さまにとって実り多い学術集会にしたく、ご参加ご協力の程よろしくお願い申し上げます。
第46回 日本関節運動学的アプローチ(AKA)医学会学術集会運営事務局
有限会社電マーク内
〒760-0004
香川県高松市西宝町1-16-13
E-mail:aka@netmedical.jp
私がAKA-博田法に学んだことを一言でいうなら「腰を入れて上肢の力を抜いて行えば、評価も治療もできる」ということでしょうか。最近の研修では、腰を入れることが8割と言われますがその通りだなあと思います。
本日は、AKA-博田法が初めての方もいらっしゃると思いますので、創始者の博田節夫先生から学んだ、そこに至るまでの基礎から博田先生の著書を引用してお話したいと思います。
関節運動学的アプローチ(arthrokinematic approach:AKA)-博田法は、関節運動学に基づき、関節神経学を考慮して、関節の遊び、関節面の滑り、回転、回旋などの関節包内運動の異常を治療する方法、および関節面の滑りを誘導する方法と定義されます。これについて、それぞれの言葉、なぜ必要なのかを説明します。
そして、日常で遭遇する患者さんの悩みにどうこたえるか、どう診断しPT・OTの方々に処方するか、私の考えられる範囲ですが述べたいと思います。
フロアからのご質問、ご意見を出していただき、少しでも皆さまのお役に立つことができれば幸いです。
痛みの治療を専門とするペインクリニックを1996年に神奈川県藤沢市に開業し、その当時は大学病院でおこなっていた神経ブロックを中心に加療していた。ところが一般の診療所では、神経ブロックで対応できる痛みは少なく慢性疼痛の患者が増加した。そのような疼痛症状に対しては、筋弛緩薬、マイナートランキライザー、SSRIなどの抗うつ剤などを処方することが多く疑問を感じることが多かった。そのような時期に分子栄養学(オーソモレキュラー医療)を知り、慢性疼痛となる病態の評価とともに手探りで栄養アプローチを試みることになった。
慢性炎症の形成には、炎症に対する抑制系のエイコサノイドの生成障害が関与することから、多価不飽和脂肪酸(PUFA)およびエイコサノイド生成過程に必要な栄養素の補充が有効であり、慢性疼痛へのアプローチへの応用である程度の効果を得られるようになった。その後、慢性疼痛の形成に対する下行性疼痛抑制系の脆弱化へのビタミンB群不足の関与などを知るようになり治療の幅が広がった。
いまから100年以上前に発明家であるトーマスエジソンは、未来の医療と医師のあり方について有名な言葉を残している。
"The doctor of the future will give no medicine, but will interest his patient in the care of the human frame, in diet and in the cause and prevention of disease."
我々医師は、あらゆる疾患にたいして、まず本来あるべき骨格へのケアとともに食事や栄養を用いるべきという内容であり、まさにAKA-博田法のようなアプローチと共に栄養状態の適正化の重要性を唱えているものである。
関節運動学的アプローチーAKA-博⽥法は関節運動学に基づく治療技術として 1979 年に開発が始まった。
第1期は 1979 年の発端から 1990 年の仙腸関節⼿技の開発まで、第2期は 1991 年から 2001 年までの構成運動技術および副運動技術の改良の時期、第3期は 2002 年から現在に⾄る時期で、関節神経学的治療法の開発、関節静的反射の軟部組織に及ぼす影響の発⾒。結合織の収縮が報告された。
仙腸関節技術の開発の歴史は最初は後上部離開、後下部離開を⾏なったが効果がなく、前上部離開、前下部離開を追加。治癒は30%であった。治療により消失した仙腸関節の関連痛は下肢に限定されていた。1985 年に後上部離開、後下部離開、前部離開―前屈、前部離開―後屈、仙⾻の後屈、上部離開の6⼿技を追加。治療効果はやや改善し、関連痛が上半⾝に広がることが判明した。1990 年には前屈―上⽅滑り、前屈―下⽅滑り、後屈―下⽅滑り、後屈上⽅滑り、上部離開、下部離開、後上部離開、後下部離開の8⼿技に改良。強、⼜は中に相当する技術となった。1992 年仙腸関節炎の発⾒により前上⽅滑り、上⽅滑り、後下⽅滑り、上部離開、下部離開、後上部離開、後下部離開の6⼿技になり、強、中、弱、極弱の技術に改良した。2011 年には現在の4手技の技術に統一された。
2019年には技術習得法が発表された。それに則って指導法が一定になった。コロナ禍を契機にやむなく少人数による博田節夫先生の御指導により、仙腸関節技術、指導法が⼤きく変わり、個々の技術が向上し、より効果も⼤きくなった。
今回はこの仙腸関節技術の開発の歴史、技術の進歩について述べ、最新の技術、指導法についても述べたい。
平成5年に関節運動学的アプローチ(AKA)の開発者である博田節夫医師が述べた仙腸関節能異常の診断基準で最も大切なことは、①神経脱落症状がないこと②仙腸関節の副運動の減少があること③症状がAKAにより改善すること、の3つである。
つまり、診断するには一般的な整形外科的診察に加え、正しい神経学的所見により脱落症状の有無を評価でき、仙腸関節副運動を触知でき、治療を行って症状を改善させる能力が必要である。しかしそれには長年の修練を必要とする。器質的疾患がなく痛みがあって関節包内運動の障害があると関節機能異常と診断され、器質的疾患では痛みがなくても関節包内運動の障害があれば関節機能障害と言われる。
また仙腸関節機能障害の評価は、紆余曲折を経て、従来の方法に比べ、よりシンプルになってきたが、関節包内副運動を十分触知できる能力がないと困難である。
上記について、解説していきたい。
AKA博田法を行う際腰を入れることが出来ないとANTを含むどの手技も行うことが出来ない。腰を入れることは必要条件である。先ずは腰の入った状態、感覚を掴むことが重要である。腰が入らない状態では腰を使うことが出来ないので手の力を抜くこと、肩肘を使うことが出来ず、密着感、関節の動きが感じられない。その為密着、操作、姿勢をとること、姿勢を維持することが出来ない。AKA博田法の実技を学ぶにあたっては先ず腰の入れ方覚えなければならない。
前回の学術集会に続き3又は4通りの腰の入れ方と使い方について述べる。
伊藤 浩一(大阪医療センター)AKA-博田法、ANTによって修正された運動療法の実際
理学療法の技術は、機能障害に対してアプローチする運動療法・物理療法と、能力障害に対してアプローチする基本的動作訓練に区分され、運動療法は、運動系の機能を改善するために処方された身体の運動であると定義される。ここでいう運動系は、運動を行うための基本的な器官である神経、筋、骨・関節を指す。伝統的な運動療法は、関節可動域の維持・増大、筋力増強、筋持久力の増大、協調性の改善、全身生理機能の改善、および神経筋再教育を主な目的としている。しかしながら、伸張運動は痛みのため困難であり、筋力増強運動・筋持久力運動はdisuseのみ有効である。神経筋再教育における筋収縮の誘発への効果は乏しく、協調性訓練も有効性を示さない。つまり伝統的な運動療法は、病的な状態に対しては無効であると言える。この原因は関節運動学、骨運動学、関節神経学を考慮していないこと、技術的に素人が行っても結果に差異がないこと、技術の量や質が軽視されていることが問題と考慮される。これらの問題を補うために、関節運動学的アプローチ(arthrokinematic approach:AKA)-博田法(Hakata method)(AKA-博田法)が開発されてきた。また、AKA―博田法によってもなお不足する伝統的運動療法の欠陥を補う技術として、関節神経学的治療法(articular neurological therapy:ANT)がある。
本講演では、AKA-博田法、ANTによって修正された理学療法について具体的に述べる。
関節運動学的アプローチ(AKA)-博田法及び関節神経学的治療法(ANT)の開発に伴い、従来行われていた作業療法における治療は大きく修正された。
作業療法の対象は身体障害領域と精神障害領域に大別されるが、身体障害に対する作業療法とは「作業活動を用いた治療法」である。機能障害に対する治療のうち、運動性作業療法、計測性作業療法(身体的および精神的負荷を加えることにより、心身の緊張を正常化する)、緊張性作業療法(呼吸・循環障害に対し、エネルギー消費量の計測された動作を段階的、漸増的に行う)、感覚再教育、認知再教育がある。
運動性作業療法は理学療法における運動療法に該当し、目的や基本原理を同じくするものの、その手段が基本的に作業活動である点が異なる。ただし、関節可動域の維持改善や筋力増強等については作業活動を介さず、AKA-博田法による治療が最適である。ANTは運動性作業療法との組み合わせが容易であり、神経原性協調性障害及び麻痺治療の一部に対し優れた効果を発揮する。
感覚再教育は、運動機能が良好であるにもかかわらず、感覚障害により四肢を適切に使用できない場合に適応となる。感覚障害の原因には関節原性と神経原性があるため、AKA-博田法を用いて鑑別する必要がある。そのうえで、末梢性障害では回復段階に応じて刺激を与える部位や刺激の種類を変え、中枢性障害に対しては残存する感覚を利用して再教育を行う。いずれも、ANTを組み合わせて行うとともに、脳における知覚・認知機能を考慮する必要がある。
認知再教育(訓練)は高次脳機能障害に対するアプローチであり、治療的アプローチと適応的アプローチに大別される。治療的アプローチは障害されている機能の直接的な回復を試み、机上でのプログラムになることが多い。適応的アプローチは残存能力を活かすべく環境-患者間の適応を促進する。代償的方略を用い、ADL場面でのプログラムになる事が多い。どちらのアプローチにおいてもANTを組み合わせて行う。
感覚・認知機能の治療においては、従来のアプローチを介すことなくANTの単独実施による治療が可能な場合もあるため、これらについては単なる修正を超えた再考が必要であるかもしれない。
本講演ではAKA-博田法、ANTによって修正された運動性作業療法等の治療法について具体的に述べる。早期料金 (7月31日(金)以前にお申込みの場合の料金) |
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|---|---|
日本AKA医学会 会員 |
20,000円 |
日本AKA医学会PTOT会 会員 |
7,000円 |
非会員 医師・歯科医師 |
22,000円 |
非会員 PT・OT |
8,000円 |
| 見出し | ここをクリックして表示したいテキストを入力してください。 |
通常料金 (8月1日(土)以降にお申込みの場合の料金) |
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|---|---|
日本AKA医学会 会員 |
22,000円 |
日本AKA医学会PTOT会 会員 |
9,000円 |
非会員 医師・歯科医師 |
25,000円 |
非会員 PT・OT |
10,000円 |
| 見出し | ここをクリックして表示したいテキストを入力してください。 |
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懇親会参加費(現地参加者のみ) |
1,000円 /人 |
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学生(オンデマンド配信のみ) |
無料 |
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見出し
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